懐かしくも新しい!荻田尚子さんの3種類のプリンレシピ完全ガイド
2024年9月17日放送のNHK「きょうの料理」では、スイーツのプロフェッショナルである荻田尚子さんが、家庭で簡単に作れる「カスタードプリン」や「ほうじ茶プリン」「マンゴープリン」を紹介しました。どれもシンプルな材料で作れるのに、その味わいは本格的で贅沢。フライパンで蒸すことで、失敗せずに誰でも簡単に作れるのが最大の魅力です。懐かしい味わいと、現代風のアレンジが加わった3種のプリンレシピを、詳しくご紹介します。
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懐かしくてほっとする味わい!定番「カスタードプリン」
まず紹介されたのが「カスタードプリン」。卵、牛乳、砂糖というシンプルな材料で作る、どこか懐かしい味わいが魅力です。フライパンで蒸すので、手軽にプロのようななめらかなプリンが楽しめます。蒸し時間や温度調整が難しそうに感じるかもしれませんが、フライパンを使うことで安定した仕上がりに。忙しい日でも手軽に作れるのがこのレシピの大きなポイントです。
カスタードプリンの材料(110mlのプリン型4個分)
- 卵:2個
- 砂糖:40g
- 牛乳:カップ1
- 【カラメル】
- 水:小さじ2
- 砂糖:25g
カスタードプリンの作り方
- カラメル作り
小鍋に水と砂糖を入れて火にかけ、弱火でゆっくりと砂糖を溶かします。色がきつね色になってきたら、鍋を軽く揺すって均一に色づけます。焦がさないように注意しながら、うっすらと煙が出たら火を止め、余熱で色を調節。すぐにプリン型に等分に流し入れ、冷まします。このカラメルがプリンの底に敷かれ、仕上げに香ばしいアクセントを加えてくれます。 - プリン液の準備
ボウルに卵を割り入れ、砂糖を加えたら泡立てないようにそっと混ぜます。卵白が切れるように丁寧に混ぜるのがポイントです。泡が立ってしまうと、蒸した時に表面がぼこぼことなってしまうため、なるべく泡立て器は使わず、木べらなどで混ぜると失敗が少なくなります。 - 牛乳を温める
2の鍋に牛乳を入れて中火で温め、先ほど作ったカラメルを残さずに混ぜて溶かします。牛乳の表面がふつふつと泡立ってきたら火を止め、卵液に少しずつ加えながら混ぜ合わせます。ここで一気に牛乳を加えると卵が固まってしまうため、少量ずつ丁寧に混ぜていきます。 - 型に注ぎ、フライパンで蒸す
濾したプリン液をプリン型に注ぎ、フライパンに2cmほどの水を入れて強火で沸騰させます。火を止めて紙タオルを敷き、プリン型を並べたら蓋をしてごく弱火で8分ほど蒸します。蒸し器を使わずにフライパンで調理することで、短時間でふっくらとしたプリンが出来上がります。 - 仕上げ
蒸し上がったプリンを冷ましてから冷蔵庫でしっかり冷やします。食べる際には竹串を使ってプリンを型から外し、皿に盛り付けます。好みでホイップクリームやフルーツを添えて、プリン・ア・ラ・モードとして楽しむのもおすすめです。
香ばしい風味が魅力の「ほうじ茶プリン」
次に登場するのが、ほうじ茶の香り豊かな「ほうじ茶プリン」。ほうじ茶の茶葉を使ったプリンは、日本の茶文化を感じさせる一品です。独特の香ばしさが口の中に広がり、甘さ控えめなデザートを求める人にぴったりです。このレシピでは、ティーバッグに入れた茶葉を蒸らすことで、苦味が出すぎず、優しいほうじ茶の風味がしっかりと楽しめます。
材料(2人分)
- 卵:2個
- 砂糖:40g
- 牛乳:240ml
- ほうじ茶の茶葉(ティーバッグ):3袋(約6g)
カラメル
- 水:小さじ2
- 砂糖:25g
作り方
1. カラメルを作る
- 小鍋に水(小さじ2)を入れ、砂糖(25g)を加えて軽く混ぜます。
- 弱めの中火にかけ、砂糖が溶けて全体がきつね色になるまで待ちます。鍋の一部が色づき始めたら、鍋を軽く揺すりながら全体に均等に色をつけます。
- 茶色になり、うっすらと煙が出てきたら火を止め、鍋を傾けながら余熱で好みの色に仕上げます。
- 色が好みに仕上がったら、すぐに型に等分に流し入れ、冷まして固めておきます。
2. プリンのベースを作る
- ボウルに卵を割り入れ、泡立てないように泡だて器で軽く混ぜます。砂糖(40g)を加え、さらにゆっくりと混ぜます。
- 別の鍋に牛乳(240ml)を入れ、中火で加熱します。縁がふつふつとしてきたら火を止め、ほうじ茶の茶葉(ティーバッグ3袋)を加え、蓋をして5分間蒸らします。
- 茶葉を取り除き、ほうじ茶風味の牛乳を卵のボウルに少しずつ加えながら混ぜます。泡立てないように注意して混ぜ合わせましょう。
- 全体がよく混ざったら、ザルでこして滑らかなプリン液にし、型に均等に注ぎます。
3. 蒸す
- フライパンに2cm深さの水を入れ、強火にかけて沸騰させます。沸騰したら一旦火を止め、紙タオルを敷いてからプリン液を入れた型を並べます。
- フライパンの蓋をして、極弱火で8分ほど蒸します。このとき、沸騰させないように注意しましょう。
- 布巾や手袋を使って型を揺すり、表面がフルフルと揺れるようであれば火を止めます。その後、蓋をしたまま5分間蒸らしてから取り出し、室温で冷まします。
4. 冷やして仕上げ
- 室温で冷ました後、冷蔵庫でしっかりと冷やします。
- プリンが冷えたら、型の縁を指やスプーンの背で押しながら1周してすき間を作り、竹串を使って型の内側をグルリと一周させます。
- 型の上に皿を乗せてひっくり返し、プリンを型から取り出して完成です。
ポイント
- カラメルは焦がしすぎないように注意し、好みの色合いに仕上げてください。
- プリンを蒸す際には沸騰させないことが重要です。沸騰すると気泡が入り、表面が滑らかに仕上がりません。
- 最後にプリンを型から出す際には、型の縁をきちんと緩めてからひっくり返すと、きれいに外れます。
ほうじ茶の香ばしい香りと、甘さ控えめなプリンが楽しめる一品です。おもてなしや自分へのご褒美にぴったりのデザートを、ぜひお試しください!
夏にぴったり!「マンゴープリン」の濃厚な甘さ
マンゴーの濃厚な甘さがたまらない「マンゴープリン」も紹介されました。市販のバニラアイスクリームを使用することで、驚くほどリッチでクリーミーな仕上がりになるこのレシピは、夏のデザートに最適です。マンゴーのフルーティな香りと、アイスクリームの濃厚な甘さが絶妙にマッチしたこのプリンは、見た目も華やかでパーティーにもぴったりです。
材料(2人分)
- マンゴー(冷凍/カットタイプ):200g
- 砂糖:20g
- 粉ゼラチン:5g
- バニラアイスクリーム:80g
- ミントの葉:適宜
作り方
1. マンゴーピュレを作る
- 冷凍マンゴー(200g)を解凍し、耐熱ボウルに入れます。
- 水カップ1/4(約60ml)と砂糖(20g)を加え、ハンドブレンダーで滑らかなピュレ状になるまで撹拌します。
2. レンジで加熱
- ①で作ったマンゴーピュレを電子レンジ(600W)で2分ほど加熱します。
- この時、ピュレが温まるとゼラチンが溶けやすくなりますので、しっかり加熱しましょう。
3. ゼラチンを加える
- 水大さじ2(約30ml)でふやかした粉ゼラチン(5g)を②のマンゴーピュレに加え、ゼラチンが完全に溶けるまでよく混ぜます。
- ゼラチンが溶けきることで、後でプリンが固まるため、しっかりと混ぜ合わせてください。
4. バニラアイスを混ぜる
- ピュレにバニラアイスクリーム(80g)を加えて、全体が均一になるようによく混ぜます。
- アイスクリームを加えることで、クリーミーで滑らかな食感が楽しめます。
5. 冷やし固める
- プリン液を器に均等に分けて注ぎます。
- 冷蔵庫で2〜3時間冷やし固めます。
6. 仕上げ
- プリンがしっかりと固まったら、お好みでミントの葉を飾り、爽やかな香りをプラスします。
- 完成です!冷たくてクリーミーなマンゴープリンをお楽しみください。
ポイント
- マンゴーの選び方:冷凍マンゴーを使用することで手軽に作れますが、生のマンゴーを使う場合は、よく熟したものを選ぶとより濃厚な味わいになります。
- ゼラチンの扱い:ゼラチンは必ずふやかしてからピュレに加えることで、滑らかな仕上がりになります。加熱するマンゴーピュレにしっかりと溶かしてください。
- アイスクリームの代用:バニラアイスの代わりに、無糖のヨーグルトを使うとさっぱりとした味わいにもなります。
このかんたんマンゴープリンは、冷たいデザートとして暑い季節にぴったりです。忙しいときでも手軽に作れて、バニラアイスのクリーミーな食感とマンゴーの爽やかな甘さが楽しめる一品です。ぜひお試しください!
荻田尚子さんのプロフィールと著書に関する詳細まとめ
荻田尚子さんは、日本の著名な料理研究家であり、特にお菓子作りの分野で高く評価されています。彼女のレシピは「誰でも失敗なく作れるお菓子」をテーマにしており、初心者から上級者まで幅広い層から支持を集めています。その経歴や直近の著書について、詳しく紹介していきます。
荻田尚子さんの経歴
- 生年月日: 1969年生まれ、東京都出身
- 学歴: 立教大学社会学部を卒業後、エコール・キュリネール国立辻製菓子専門カレッジに入学し、本格的な製菓技術を学びました。
- キャリア: 大学卒業後、青山にあるフランス菓子店「シャンドン」で2年間の修業を積みました。その後、料理研究家の石原洋子さんのアシスタントを務め、さらなる経験を積んで独立。料理研究家として、雑誌やテレビ、書籍を通じて活躍しています。
荻田さんのキャリアの中でも、石原洋子さんのアシスタント経験は特に大きな影響を与えたと言われており、レシピにおいては「丁寧さ」や「失敗しない工夫」が随所に見られます。
荻田尚子さんの活動内容
荻田尚子さんは、雑誌やテレビ番組でのレシピ提案や、数々の著書を通じて料理を伝えています。特に彼女が提案するお菓子作りは、本格的なフランス菓子の技術に基づきながらも、誰でも簡単に作れる工夫がなされているのが特徴です。具体的な工程を細かく解説し、初心者でも安心して取り組めるようにしています。
- テレビ出演: NHKの「きょうの料理」をはじめ、多くの料理番組でその技術とアイデアを披露。
- レシピの特徴: 彼女のレシピは、フランス菓子の本格的な技術を取り入れつつ、家庭でも手軽に再現できる点が強みです。また、特に失敗しにくい工夫がされているため、お菓子作りが初めての人でも安心です。
荻田尚子さんの直近の著書
荻田尚子さんは数々の書籍を執筆しており、最新作も非常に好評を博しています。
- タイトル: 「香り高い焼き菓子 大人のBAKE」
- 出版年: 2023年
- 内容: この本では、洋酒、スパイス、ハーブ、塩などの香り豊かな素材を使った「大人向け」の焼き菓子のレシピを紹介しています。一般的な甘さだけでなく、洗練された味わいを楽しめるのが特徴です。荻田さんのレシピにより、洋菓子がもつ上品で複雑な香りを家庭でも手軽に再現することができます。
「香り高い焼き菓子 大人のBAKE」の主な内容
- 洋酒やスパイスを活用: 洋酒やスパイス、ハーブなどの素材を使うことで、大人向けの香り高い焼き菓子を提案。例えば、ラム酒を効かせたフルーツケーキや、シナモンやナツメグを使ったクッキーなど、独特の風味を楽しめるレシピが満載です。
- 洗練された味わい: 甘さを控え、素材本来の香りを生かした焼き菓子は、贈り物としても喜ばれます。荻田さんの細かい技術解説があるため、家庭でもプロ顔負けの仕上がりに。
この著書では、大人のための特別なひとときを演出できる焼き菓子が紹介されており、洋酒やハーブをふんだんに使ったリッチな味わいが魅力です。甘さの中に、香り高いアクセントが効いたレシピが多数掲載されています。
受賞歴
荻田尚子さんのレシピ本は、数々の賞を受賞しており、その中でも特に話題になったのが『魔法のケーキ』です。
- 料理レシピ本大賞受賞:
2016年、彼女の著書『魔法のケーキ』が第3回料理レシピ本大賞 in Japanで、お菓子部門の大賞を受賞。この本では、一つの生地から異なる層ができる不思議なケーキのレシピを紹介し、話題を集めました。簡単な材料で見た目も華やかなケーキが作れるということで、多くの家庭で試され、大好評となりました。
まとめ
今回の「きょうの料理」では、荻田尚子さんが3種類のプリンレシピを紹介しました。カスタードプリンの懐かしい味わいから、ほうじ茶プリンの香ばしさ、マンゴープリンの濃厚な甘さまで、どれも家庭で簡単に作れるのに本格的な仕上がりです。フライパンで蒸すプリンは、失敗しにくく短時間で完成するため、忙しい方にもぴったりです。家族や友人と一緒に楽しめるこのレシピを、ぜひ試してみてください。
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