勝浦の「ランチ五七五」 – 千葉県の風景と日常を詠む
今回の放送で最初に紹介されたのは、千葉県勝浦市の人々が「五七五」で表現したランチの一コマ。「ランチ五七五」とは、俳句の形式で、昼食時の何気ない瞬間を切り取って詠んだものです。勝浦の人々のランチタイムが、まるで詩のように描かれました。いくつか印象的な句を見てみましょう。
- 「朝市の 終わり腹へり ピザ・パスタ」
朝市での忙しい仕事を終え、空腹感がピークに達した瞬間に食べるピザやパスタの満足感が伝わります。朝市という活気のある場面と、終わった後のほっとしたひとときが巧みに表現されています。
- 「朝市後 疲れてかき込む 納豆ご飯」
こちらも朝市後のランチタイムを描いた一句です。疲労がピークに達しながらも、簡単で素早く食べられる納豆ご飯を無心でかき込む姿が目に浮かびます。働く人々の日常と、その中にある小さな喜びが詠まれています。
- 「見ないでね 片手でパンを 食う姿」
こちらの句は、片手でパンを頬張る姿を誰かに見られたくないという、少し照れくさい気持ちが表現されています。忙しい中でも食事をとる時間が貴重なひとときであることが感じられます。
このように、勝浦の地元の人々が詠む「ランチ五七五」は、彼らの生活に根ざした昼食シーンをありのままに表現しており、視聴者にも共感を呼び起こしました。
北海道からの心温まる投稿「妻の100kmウルトラマラソン応援弁当」
続いて紹介されたのは、北海道在住のハマちゃんさんから寄せられた感動のサラメシ投稿です。ハマちゃんさんの妻は、100kmという途方もない距離を走るウルトラマラソンに挑戦しており、その応援のために特製のお弁当を用意しました。
ハマちゃんさんが妻のために作ったお弁当には、彼女を支える愛情が詰まっており、その内容が紹介されると視聴者も感動しました。100kmという過酷なマラソンを走り抜く妻を応援し、少しでも力になりたいという思いが込められたお弁当は、夫婦の絆の象徴でもあります。単なるお弁当ではなく、二人三脚でゴールを目指す姿が強く感じられました。
特に印象的だったのは、お弁当に込められたメニューの工夫や、妻の好きな食材を使い、彼女が最後まで頑張れるように考え抜かれた内容でした。こうした視聴者からの投稿は、番組の大きな魅力のひとつです。
佐々木酒店の社員食堂に再び密着 – シェフ保永さんの最後のまかない
次に紹介されたのは、東京・高田馬場にある老舗酒店「佐々木酒店」の社員食堂でのエピソードです。3年前にも密着取材が行われたこの食堂では、約3000軒の飲食店やホテルへの配送を担う佐々木酒店の社員たちが、シェフの作るまかないを楽しんできました。しかし今回は、シェフの保永さんが腰を痛めてしまい、ついに退職することが決まりました。彼にとって最後のまかないの日が特集され、感動的なシーンが描かれました。
佐々木酒店は、東京を中心に多くの取引先を持つ企業で、60名のドライバーが日々配送に励んでいます。コロナ禍の厳しい時期には売上が8割減少するなどの困難も経験しましたが、今では配送量が増え、少しずつ活気が戻ってきました。
そんな中、保永さんが作る最後のまかないは次の3品でした。
この日、保永さんの料理を楽しむために社員たちが次々と集まり、感謝の言葉を伝えていました。さらに、取引先の方々も集まり、保永さんの退職を惜しむ声が上がっていました。彼の作るまかないは、社員たちだけでなく、取引先の人々にも愛されていたのです。
最後には、社長の孫からのサプライズプレゼントがあり、保永さんも感極まった様子でした。彼は今後、温泉旅行などに行ってゆっくり過ごす予定だそうです。社員たちにとって、彼の存在はまるで家族のようであり、その別れは非常に感慨深いものとなりました。
プロ野球選手・北別府学が愛した昼メシ – 広島の出雲そば
最後に紹介されたのは、かつて広島東洋カープのエースとして名を馳せた北別府学選手が愛した昼食に関するエピソードです。彼が足繁く通ったのは、広島県安佐南区にある出雲そばが自慢のお店。50歳を過ぎて初めてこの店に訪れたという北別府さんが、この店を訪れることになったきっかけは、熱狂的なカープファンであるお店の社長・山本さんとの出会いでした。
その出会いからわずか1週間後、北別府さんは妻を連れて再びこのお店を訪れ、以来常連となったのです。彼がこの店で特に好んで食べていたのが、打ち立ての出雲そばで、その味は彼にとって特別なものでした。野球の仲間や、家族とともにテーブルを囲む時間は、彼にとっても大切なひとときだったのでしょう。
紹介されたメニューのひとつに「カツ重膳」がありましたが、これもまた北別府さんのお気に入りだったそうです。広島市民球場の思い出や、カープでの活躍とともに、このお店の食事が彼にとってどれほど大切だったかが伝わります。スポーツ選手としての厳しい訓練や試合の合間に、こうした落ち着いた時間を楽しんでいたのだと思うと、彼の人間味がより深く感じられます。
まとめ
今回の『サラメシ』では、働く人々の日常にスポットを当て、彼らが過ごすランチタイムの裏にある思いやエピソードを描きました。千葉・勝浦の人々が詠む「ランチ五七五」では、忙しい生活の中でも楽しみを見つける様子が描かれ、北海道からの投稿では夫婦の愛情が感じられる弁当が紹介されました。
また、佐々木酒店の社員食堂では、シェフの保永さんの退職が感動的に描かれ、最後のまかないが社員たちにとって特別なものとなったことが伝わりました。プロ野球選手・北別府学の愛した出雲そばにまつわるエピソードも、彼の人柄や家族との大切な時間を感じさせるものでした。
こうした番組を通じて、日常の中にあるランチタイムがどれほど大切で特別なものか、そしてその背後にある人々の物語に共感することができます。次回の『サラメシ』も、どのような感動的なエピソードが登場するのか、非常に楽しみですね。
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